腎臓移植の生着

慢性腎不全になったら完治できないので、人工透析によって腎臓機能を補う方法が一般的です。
一方、画期的な改善を欲するなら腎臓移植という道があります。
腎臓移植は慢性腎不全の根治療法と言えます。

生着というのは、手術で移植された器官が,本来の機能を果たすこと、です。
生着率は、手術の成功率とほぼ同意です。
腎臓移植の手術の成功率はとても高いのです。

移植した腎臓が生着するかどうかは、腎臓を提供する人(ドナー)と、腎臓の提供を受ける人の、血液型適合性と組織適合性のHLA抗原(こうげん)の相性できまります。
特にHLA抗原の相性が重要になります。
血液型は一般的なABO式血液型の適合で、最近では血液型が違っても移植できるケースがあります。
HLA抗原の相性は遺伝子の一致度で決まります。
遺伝子は親子間では50%が一致します。
兄弟(姉妹)間では50%が完全一致となります。
当然、完全一致する兄弟間の生着率は高く90%となっています。
しかし完全一致でなくても、医学技術によってかなり高まり、90%になっています。

人工透析患者は、全国で約30万人いて、毎年約1万人ずつ増加しています。
一方、腎臓移植例は年間1000件程度とかなり少ないです。

人工透析を開始してから、あるいは腎臓移植手術をしてからの生存率を見ると、5年で60%、10年で40%と、ほぼ同率となっています。
もちろん年齢やその他の条件によって変わりますので平均値を出してもあまり意味がないかもしれません。

腎臓移植の場合は家族の誰かがドナーとなってくれるかどうかという問題はありますが、それは絶とすると、
人工透析か腎臓移植かどちらを選ぶかということは、その後どういう生活を送るかを選択するのとほぼ等しくなります。

人工透析ならば大きな手術やドナーは不要ですが、週に3回は透析を受け続ける必要があります。
一方腎臓移植の場合は、手術が終われば大きな制約はなくなります。
ただし、免疫抑制薬は一生必要となります。
免疫抑制薬を使うことによる副作用と、感染症を防ぐ治療を一生続けることになります。

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